老人VS子育て世帯。老人反対で保育園を作れない!?もっと理解し合って皆で子供を育てようよ

老人 子育て世帯 対立 保育園 反対
老人 子育て世帯 対立 保育園 反対

うーん、ちょうど見た保育園関連の記事で思うところがあったので記事にしたいと思います。

記事はこちら。『「子供がうるさい!」高さ3メートルの防音壁、開園延期…保育園が嫌われる理由とは』という悲しいタイトルとともに、内容もそのとおり、保育園開設を近所の老人たちが拒んで開園が延期になっていたり、高さ3メートルもの防音壁を設置するという合意のもと保育園が開設されたりといった話です。

【日本の議論】「子供がうるさい!」高さ3メートルの防音壁、開園延期…保育園が嫌われる理由とは

共働き家庭の増加とともに都心部などで保育園の新設が相次ぎ、近隣住民とトラブルになるケースが後を絶たない。「騒がしい」など従来の静かな環境を維持したい高齢者らの苦…

www.sankei.com

なんとも悲しい。どうしてこんな、老人VS若者や子育て世帯、といった対立構造になってしまっているんでしょう。

まぁ、そもそも子供の声は騒音だとか、本気で言っているんでしょうか。あなたたちも昔は子供だったんですよ。

・・・という意見を一方的に言っても仕方がないので、もっとわかりあえる方法はないのか、ちょっと考えてみましょう。

そもそもなぜこんな構図に?ー時代が変化してきた日本

よく言われるのは、高度経済成長期の日本は大量生産してナンボの時代で、男性は外で働き女性は家を守り、という時代だったんですね。当時は働き手の人口も多く、働けば働くほど日本は成長していたので、それでよかったんですよ。

でも今は、そうじゃない。人口ピラミッドも、若い層が極端に少なく、高齢者〜団塊の世代が非常に多いいびつな人口ピラミッドになっている。このままじゃあ、というかすでに日本の借金は増加の一方だし、年金などの社会保障費も支えられないし、まぁとにかく追いついてないんですね。

なのに、「保育園に預けて働く母親は、子供を育てる気持ちが希薄なのでは」、なんて反対意見があったり。

いやいやいやいや

この働き手が少ない時代に、貴重な働き手であるワーママが働かなくなったら、もうどうやって年金やら医療費やら社会保障費を賄っていくんですか、という話です。

反対意見をする方たちには、その意識をしっかり持ってもらいたい。

そして子供を持ちながら働いているママたちは、本当に立派なことなんだと、言いたいです。いや、私誰って感じですけどね。

子供が小さいうちは母親が育てた方がいいという三歳児神話は否定されている

あと、やはり子供が小さいうちは母親が育てるべき論というのは、上述したように高度経済成長期の経験から来ているんですね。しかし、3歳児神話といわれる、「3歳までは母親が子育てに専念すべき」という論も、すでに10年以上前に厚労省の研究で「合理的根拠がない」として否定されています。

確かにどんな研究や本を読んでも幼少期の子育ては大切だと言われていますが、それは母親だけが1人で頑張ってすべきものではありません。

もっと周囲の人たちと一緒に、社会で子供を育てていくという意味で、幼少期の子育てや教育は重要です。アメリカのノーベル賞受賞者の研究でも、『良質な乳幼児教育を受けた子どもは、大人になってからの収入が高く、犯罪率が低くなることがわかっている』という考察があるのです。最近読んだ社会学者の古市さんの本「保育園義務教育化」で取り上げられていました。

つまり、保育園を始めとした「みんなで子供を育てていく」というのは、社会にとっても善だし、また母親が働くことで日本の労働力担保にもなって税金も支払われて国を支える・・・と、いいことづくしなんですよ。

それに孤育てと言われるような母親の孤立からのうつや虐待なんかも防ぐことができるんです。私自身、1歳の娘を保育園に預けるときは不安で一杯でしたが、保育園に預けて、本当によかったなぁって思っています。

保育のプロである保育士さんから、子育てを学ぶことがとても多いし、自分1人で育てていて、あんなに毎日、泥遊びや湯水遊びなどしてあげられるのかと言われると、そうとは言えないなぁと。保育園に通ったことによって子供もたくましくなっている、気がします。子供は子供なりに、保育園内での社会があるんだなぁと。

話がそれてしまいまいましたが、そうやって、自分が育ってきた時代の違いを認められず、また他人を思いやれない老人VSそれを受け入れられない子育て世帯という構図は、違和感を感じるしあまりにも悲しい。

これも、核家族化が進んで、子育て世帯とお年寄り双方の関わりの希薄化から、こういった世代間対立が進んでしまったのだと思います。

世代間対立ではなく、もっと社会全体を見よう

こういった世代間対立は、対立しているだけでは何も前に進みません。もっとお互いを理解しあって妥協点を探るというのも大切だと思います。

お年寄り世帯には、働き手がいることで年金などの社会保障を受けられるということを理解すること、そして働き手の確保には母親の労働力も重要な資本であること、

子育て世帯には、上の世代と生きてきた環境や考え方が違うことを理解すること、そしてむやみに世代間対立を煽らない、というのが大切なのではないでしょうか。

老人ホームも保育園も、需要のあるものは作れればいいのになと願うばかり。みんなが生きやすい社会にしていきたいものです。

おしまい。まなしばでした。

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