@まなしばです。
夫がこんな記事を書きました。
で、妻の私も夫が半年間の育児休職を取得してくれたことによってどういう変化があったのか、夫婦で一緒に育休を取得し生活したことについて、少し書いておきたいと思います。
前提として、私達夫婦は同じIT製造業に勤める20代社員です。
パッと読むための見出し
育児休職とは
育休とは、子供が生まれて、育児のために会社を休職することができる制度です。
女性の育休は一般的だと思いますが、男性の育休取得率に関してはまだまだ理解と取得が進んでおらず、2013年では男性の育休取得率はわずか2%という低水準。
参考:
女性の育休取得率7.3ポイント低下 13年度、人手不足で :日本経済新聞
この数字は育休という制度を活用した数のことで、有給休暇を取得した場合や他の休暇を取得した数は含まれていません。そのため、例えば子供が生まれて5日間の有給を取得した、などの場合も考えられますが、この数字には含まれていないため、総数的にはもう少し育児に参加した男性がいるとも考えられます。
とはいえ、高度経済成長期に「男性は外に出て働き、女性は家を支える」といったことが当たり前だった考え方からなかなか脱却できない現代において、男性の育休の取得はまだまだ理解が浸透していません。
夫婦で同時に育休を取得した(しかも同じ会社で)世帯はなかなかいないと思いますので、ここでメリット・デメリットをあげ、働き方、育児の仕方について少し考えてもらえれば嬉しいです。
夫が育休を取得するまでの流れ
まず、娘が今年の1月末に生まれました。
その生まれる前から、「育休を取るか」ということを夫婦で話していたため、実際に生まれてからはスムーズに取得することができたと思います。
育休の取得に関する考え方は、「子育てを夫婦一緒に経験できる絶好の機会」ということ、また「私一人での育児家事に不安がある(笑)」といったものでした。
その考え方が一致したため、夫婦で一緒に育休を取得したいという要望が生まれました。
そして子どもが生まれ、不整脈が見つかり入院生活を余儀なくされたこと、そして今後も通院が必要なことから、私一人だけでは不安だということが後押しとなり、夫が上司に掛けあってくれ、育休を半年間取得できるようになりました。(上司と会社に感謝)
ちなみに子供の不整脈はほとんど完治、投薬生活ですが問題ないとされているレベルにまで来て安心しています。
半年間の育休生活
基本的には朝に起きて、昼間は家族ででかけ、夜子供を寝かしつけたあとには夫は個人の開発、私は記事を書くということをしていました。
だいたいのタイムスケジュールはこんな感じ。
- 08:00 三人で起床、授乳
- 10:00 家事(洗濯など)、授乳orミルク
- 11:00 夫婦交代で昼ごはん準備
- 12:00 昼ごはん、授乳、出かける準備
- 13:00 外出
- 17:00 帰宅、授乳
- 18:00 夫婦交代で晩ご飯準備
- 19:00 晩ご飯、授乳
- 20:30 どちらかが子供をお風呂に入れる
- 21:30 寝かしつけ〜(時間のかかる日は三時間くらいかかる)
- 23:00 自由時間
- 01:00 就寝
ざっくりですがだいたいこんな感じです。
子供が生まれて半年間くらいは子供の主食は母乳orミルクのため、2,3時間おきに授乳でした。
また寝かしつけはスムーズにできる日もあればできない日もあるので、お互いの自由時間は日によって変動。しかしなかなか自由時間はないなと思いながら生活していました。
ちなみに夜中の時間は書いていませんが、基本的には朝まで寝てくれることが多かったので助かっていました。
夫が育休を取得したことによるメリット
二人で一緒に家事育児を行うことで、どちらかがいなくても、家のことはどちらかができる、という状態になれたことが一番よかったと思います。
夜の寝かしつけこそ、授乳のできる私の方が優位だったものの、その他のことの関してはほとんど同じようにできるようになりました。
一般的な、平日の夜に(しかも残業していれば子供と顔を合わす時間はほとんどないでしょう)帰宅して、休日をともに過ごすだけでは、パパが家事育児をすべてこなすということはなかなか難しいことではないでしょうか。
それって家事育児の妻への依存じゃないですか。
考えたくはないけれどありえる話として、
明日妻が死んだらどうしますか?
同じように、
明日夫が死んだらどうしますか?
(お金を稼いでいけれますか?という話になると別の問題になるのでここでは書きませんが)
今まで一人に任せきりだったことをすべてできるようになるまでには、相当大変なことだと思います。
また、女性は出産後にホルモンバランスの急激な変化によって精神的に不安定になるとされています。
この子供が生まれて間もない一番大変な時期に、夫と一緒に育児をすることができるという安心感は、核家族(なおかつ両親が遠方にいてあまり頼れない)が当たり前の時代において、言葉では表現できないほど測りしれないものです。
私も初めての育児に不安を覚えたり疲労を感じた時期があったのですが、それを見兼ねた夫がおかしいと気付き、「たまには友達と遊んでリフレッシュして来たら?」といってくれたため、一日夫に家事育児を任せ、リフレッシュできたことはとても良かったです。
育児中は社会とのつながりも希薄になることもあり、こうやって夫に家事育児を任せて外出することができるというのも、妻にとっては最大のリフレッシュであると感じました。(もちろん子供は可愛いし育児も楽しいですが、育児ばかりになると疲労を感じるときもあります)
夫婦で育休したことによる子供のメリット
これはまだ言葉も離せない子供のメリットとなると想像でしかありませんが、一般的に父親も一緒に育児にコミットすると、子供の社会性が発達すると言われています。
今回は半年間の育休なので、一概に効果の是非については言及できませんが、子供はあまり人見知りもしない方なのかなと思います。(たまに男性が苦手だったりしますが)
例えば、電車の中で他の人に自分から笑いかけて、その人が話しかけてくれるというのが頻繁にありました。
あとは夫婦一緒に育児にコミットできたということで、夫婦ともに精神も安定するし、それに影響を受けて子供も精神的に安定するということもあるかもしれません。親の感情は子供に伝わっていると思うので、その点親の精神が安定しているというのは大きなメリットだと思います。
よくいろんな人から言われていたのは、「泣かない子だね」と言われていました。お腹が空いたとき、眠いとき以外はほとんど泣きません。夜泣きもお腹がすいた時くらいなので、とても助かっていました。(これは個人差があるでしょうし、父親の育児コミットが影響しているかはわかりませんが。)
夫が育休を取得したことによるデメリット
これは夫が自分のブログで書いていたように、「半年間会社を休む=一年ほど休む」くらいのブランクになってしまいます。
そのため、妻としては夫が出世しなくなる可能性があることが考えられます。
これは仕方ないなとも思いますが、人生長い目で見た時の「半年間」、しかもなかなか経験することのできない一緒に育児をするという経験こそ貴重だと考えたため、犠牲の代償かなとは思います。
また、収入も減ります。
それまでは共働きでしたが、夫婦両方が育休となると、国からもらえる補助が生活費となります。
しかし2014年度からは、育児休職の給付金は半年間は67%、それ以降は50%が国から支給されるため、節約すればそこまで生活に困るほどではありません。
まとめ
まだまだ男性の育休取得への理解は進んでいませんが、だからこそ少し考えてもらえれば嬉しいです。
特に、男性の育児参加(参加という表現は他人事のようなので使いたくありませんが)が女性の社会進出を促進し、なおかつ二人目、三人目の子供を持つことの不安を払拭し、少子化問題に寄与するということもあるかと思いますので、育休への理解、取得が広まればいいなと思っています。
特に育休を承認・応援するボス、「イクボス」の存在が鍵となりますが。
多様な働き方、生き方が受け入れられるような社会にしたいものですね。
個人的には、今回の育休によって育児への不安はほとんど払拭され、夫婦一緒に育児をすることが楽しいと感じたため、二人目や複数の子供を持つことへの不安は今のところないですね。
あとはお金の問題、保育所など子育てのしやすさの問題になってくるとは思いますが、お金の問題は夫婦共働きでなんとかクリアしていきたいところですし、子育てのしやすさは、子育て世帯への理解や協力がもっとなされればいいなと思うばかりです。
だからこそできるだけ発信していこうと思いますがね。
今回の育休は会社の理解、上司や周囲の理解など環境の恩恵が大きいと思いますので、それにはただただ感謝です。企業からすれば二人の社員が長期間休むことによって人員に穴が開くことになりますからね。
しかし、それでもなお子育てが歓迎される社会にならないと、日本の人口は減るばかり。
長時間残業が文化の日本社会では、まだまだ子育てがしづらいと思いますので、少しでも理解が進むと嬉しいです。
以上、長くなってしまいましたが読んでいただきありがとうございました。
おしまい。