赤ちゃん向け絵本の選び方は?絵本カフェ店長のおすすめの本

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絵本ってどんなものを選べばいい?

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photo credit: Stacy Spensley via photopin cc

@Manamiです。

うちの自宅の近くには、小さな絵本カフェがあります。
そこには赤ちゃんから小学生くらいまでの子供を対象とした絵本がたくさん置いてあり、立ち読みをしたりお茶をしたりと、自由きままな時間を過ごせる空間、絵本カフェがあります。

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そこの女性の店長さんは、昔から子供たちに絵本の読み聞かせをしてきたようで、店内にも毎月絵本作家さんの原画を展示したり、毎月読み聞かせイベントを開催したりと、まさに絵本が大好きな店長。

何度か足を運ぶうちによくしてくださるようになったので、そんな店長さんに赤ちゃんにもおすすめな絵本とはどんなものなのか?絵本の選び方について聞いてみました。

というのも、うちの子はまだ四ヶ月(もうすぐ五ヶ月)で、絵本を読み聞かせてみると、本をじっと見つめる時もあれば、はたまた反応しない時もあり、果たして効果があるのか?反応がないなら意味はないんじゃないか?と私自身が思う時もあり、絵本との向き合い方は正直よくわからないなあ、どんな絵本を買って読んであげればいいのだろう、と思っていました。

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そこで、その店長さんからこれを読んでみてね、と頂いた『絵本の与えかた』という小冊子に書かれてある親子の絵本の向き合い方なるものが非常に内容がよく感動したので、こちらで要約して紹介するとともに、赤ちゃんにおすすめの本として店長さんに紹介してもらった本をこちらで紹介したいと思います。

以下出典元:絵本の与えかた / 松居直 福音館書店

絵本の与えかた

絵本は、子供が生まれてはじめて出会う“本”です

どうして絵本は子供の成長に必要なのか?絵本がなくても子供は育ちます。それでも子供にとって絵本が大切だということは、それなりの理由があります。

絵本を親が読んであげ、子供が聞くという親と子の精神共通体験や、日常ではなかなか聞くことのない絵本ならではの心のこもった“言葉遣い”を体験すること、耳を傾けることによって傾聴力を養い、豊かな挿絵や言葉とともに描かれる世界を想像することによって想像力を養ったり。
まさに絵本は感じる心や生き方を学ぶことができるツールなのです。

なるほど、絵本は『言葉の宝庫』ですね。

心のこもった言葉に、心のこもった絵。
読んだあとに残る、心を動かされるような『感動』や『体験』をたった一冊、時間にして5分や10分で味わえるというのは、絵本の魅力だなと思います。

本好きの子供に育てるには

幼児にとって、絵本は、役に立つ、ためになるといったものではなく、“楽しみ”そのものだということ。一冊の絵本が、子供に与える楽しみと喜びの大きさによって、その中身は深く心に残り、子供を本好きにする原動力となります。

そして、子供が好きな絵本は、繰り返し読んであげること。それが読書への大切な入口です。読書は字を読むことではなく、一冊の本の中へ、夢中になって、我を忘れて入り込み、楽しむことです。この絵本体験こそが、小学校低学年から始まる本格的な読書への道筋となり実を結んでいくのです。

絵本を通して得られる体験を楽しむことそのものが、子供を本好きに育てると。
親子でその体験を共有することが絵本の目的なのですね。

絵本は、おとなが子供に読んであげる本です

絵本は、子供に読ませる本ではなく、“大人が子供に読んであげる本”であること。親と子の絆が問題になっている現代の家庭で、家庭ができるだけ夕食を共にすることと、絵本を読んであげることが、子供の成長に大きな拠り所を与えます。絵本は、親と子が心を開き、通い合わせる心の広場です。

絵本を読んであげることが子供の成長に拠り所を与える!と言い切ってらっしゃいます。

一概には言えないかもしれませんが、幼いころに親に絵本を読んでもらったという親と子の共通体験こそが、後の人生の糧になるということは言えそうですね。

絵本が、まさに親と子のコミュニケーションツールになるというか。
言葉の通じない間は、こういった親子間のコミュニケーションになりうる貴重なツールと言えるかもしれません。

絵本の読み聞かせのスタンス

絵本は読みっぱなしでよいのです。特に家庭では、絵本を読み終えた後、あれこれと質問をして、無理にわからせようなどどは決してなさらないでください。もちろん子供の方から語りかけてきたり、質問をしたりした場合は喜んで話し合いたいものです。一冊の本を読み終えたときの喜びや満足感を大切にすることが読書の楽しみです。

絵本の解説はいらない、というところがミソですね。これは意外でした。

確かに、絵本から得られる感動や余韻に浸ることが絵本の醍醐味なので、一方的に親の方からあれこれ解説されても、子供は偏った解釈を持ってしまうのではないでしょうか。

子供も自分の頭で想像して考えるからこそ、想像力が身につくのかなあ、と思います。
いろんな解釈の仕方を一緒に考えてみても、面白いかもしれませんね。

いかがでしょうか。
絵本との向き合い方、子供への絵本の与え方が少しでも理解いただけたでしょうか。

私自身はこれを読んで、なんとなくですが、子供と絵本との向き合い方がちょっぴりわかった気がしました。

次は、実際に絵本カフェの店長さんから聞いたおすすめの絵本を紹介したいと思います。

赤ちゃん(0歳児)におすすめの絵本

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photo credit: sean dreilinger via photopin cc

店長さんいわく、赤ちゃんはストーリーものを読んであげるのではなく、『擬態語』(ぴりぴり、わくわく)や『擬音語』(ぴょんぴょん、ぶーんぶーん)などを表現している絵本を選ぶといいのだとか。

実際に車や動物など、実在するものが擬音語で描かれているものなどもおすすめのようです。

いないいないばあ

説明不要かもしれませんが、発売から40年以上愛されている、日本で一番売れている絵本がこれ。

いないいないいばあ、という音とその仕草をする動物たちと一緒に、親子でいないいないばあを楽しむことができる絵本です。

我が家もプレゼントで頂いてから、毎日読んでいる絵本です。

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絵本でいないいないばあをするというのも新しい体験だと思うので、絵本をどれから買ったらいいかわからない場合は、こちらからはじめてみてもいいかもしれません。

530万部を突破したという、まさに絵本界の大御所的存在です。

親子でとにかくいないいないばあを楽しんでいます。

ごぶごぶ ごぼごぼ

こちらは店長さんにおすすめしてもらった絵本。

赤、青、黄、白、水色のマルと「ぷぷぷ」や「ぷく ぷく ぷく ぷくん」など擬態語のみの絵本で、大人にとっては『だから?』という感じなのですが(笑)、シンプルな色つかいと音の楽しみを体験できる本ということで、購入しました。

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途中途中、穴があいていたりと工夫されていて面白いです。
アマゾンのレビューによると、この穴によってページめくりを自分でできない赤ちゃんも、指を入れてページめくりをすることができるというスグレモノ。

もちろん、穴が空いている背景の色がページをめくるごとにどんどん変化していくので、視覚的にも面白いです◎

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純粋に音と色を楽しむ絵本で、子供にも大人気なのだとか。
「ごぶごぶ」などの音が面白くて大喜びする子供もいるみたいで。

読む大人側としても、ふだん発しない音を発することができるので面白いと思いました。

四ヶ月の我が子にはまだ面白さはわからないようなので、これから読み続ける予定。

じゃあじゃあ びりびり

こちらも有名な絵本。
上の「いないいないばあ」と同じ作者ですね。

こちらも上の「ごぶごぶ ごぼごぼ」と同じように、音を楽しむ絵本です。

赤ちゃんは、言葉自体の持つ響きやリズムを楽しむ耳を持っているといいい、そんな赤ちゃんの興味を存分に満たし、モノの名前と音とその形とを結び付けてくれる1冊となっています。

これは上の「ごぶごぶ ごぼごぼ」と違い、実際に存在する水などのモノの音とその形を結び付けてくれるものなので、実生活に根ざした体験をすることができるかと思います。

くだもの

こちらの絵本は知らなかったのですが、レビューをみてみても、赤ちゃんのウケがとてもいいようです。

というのも、「さあ どうぞ」という言葉とともにくだものが切り分けられいたり、皮がむかれていて、赤ちゃんはそれがまるで自分に向けて差し出されているかのように受け取り、絵本を見ながらくだもののおいしさを目で味わうことができます。

おもちゃのような果物ではなく、実際に本物のように描かれている果物も、とても美味しそうで魅力的です。
そんな魅力が赤ちゃんを惹きつけるのかもしれません。

ぶー ぶー じどうしゃ

こちらは乗り物の絵本。

おもちゃではなく、いつも目にしている本物と同じ自動車がていねいに描かれているからこそ、子供たちは目を輝かせて見入るといいます。

「ぶーぶー」、「ぴーぽーぴーぽー」など、擬音語とともに描かれる乗り物の絵が子供の心を捉えていいようです。

この絵本によってふだんの乗り物が身近になって、親子のコミュニケーションも促進できるかもしれません。

ちゅっちゅっ

こちらは店長さんがおすすめしてくれた絵本。

ちゅっちゅっと、親子がキスでスキンシップを行う様子がかわいく描かれている作品です。

パンダの親子も、ネコの親子も、イヌもウサギもゾウも、みんなそれぞれのやり方で「ちゅっちゅっ」とふれあいます。もちろん人間のお母さんとぼくもたっぷり「ちゅっ」。

すべての親子に向けて、親であること、子であること、そのあるがままの喜びをおおらかに歌いあげる、赤ちゃん絵本の傑作とのこと。

赤一色で描かれた本で、親子のスキンシップを描いた、とても愛情あふれる素敵な絵本です。

ふだん親子で行っているスキンシップを、また絵本を通して行うとは、素敵です。

まとめ

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photo credit: iandavidmuir via photopin cc

いかがでしたでしょうか。

  • 絵本は親が子供に読んであげて、楽しむこと
  • 絵本は親子が共通の体験を得るいいツールである
  • ことばの音や心のこもった絵を楽しむ絵本を選ぶこと
  • 赤ちゃん向けの絵本(0歳児向け)は、擬音語を使った絵本が効果的

長文になってしまいましたが、どんな絵本がいいのか、また絵本とどうやって付き合っていけばいいのかが、少しでも伝われば幸いです。

私自身もこれを機に、子供と絵本の共有体験を重ねていきたい、と思いました。
同じように絵本の選び方がわからない方、絵本の与え方に迷っている方のためになれば嬉しいです。

おしまい。